やさしいインプロクラス受講者インタビュー:みさと「少しずつ自分を出して、最後はチームになれた」

インプロアカデミーのクラスに通ってくれた方に感想をお伺いする、参加者インタビュー。今回はやさしいキースクラスのみさとに聞いてきました。コミュニケーションの課題を克服するために通い始めたみさとが、濃厚なフィードバックをし合うことでみんなとチームなれた。そんな2ヶ月のお話をご覧ください!

も)もりじゅん(インタビュアー)
み)みさと(インタビュー相手)

コミュニケーションの課題解決を求めて参加

も)早速ですが、どうしてインプロに通い始めたんですか。

み)元々IMPRO KIDS TOKYO / フィアレスの下村さんとFacebookで繋がっていて、インプロアカデミーの存在と、レベル別のクラスがいくつか短期で開催していることを知りました。

自分が職場でのコミュニケーションで良くないなと思ってる点が2つあって。1つ目は「自分がこれを言うとどう思われるかな」と、考えすぎて何も言えなくなること。2つ目は、「相手もこれくらい理解しているでしょう」と勝手に前提をおいて、後からなんだか食い違っていくみたいなことをよくやってしまうんです。それが、自分がコミュニケーションうまくできない原因だなと思って。でも、コミュニケーションって今からどううまくなったらいいんだと思って。

も)難しいよね。

み)職場に「報・連・相」とかのハウツー本はたくさんあるんですが、どれもしっくり来なくて。とにかく実践したかったんですよね。

それでインプロの「怖さを捨てる(恐れを取り除く)」とか「相手をとことん観察する(チームワーク・相手にいい時間を与える)」ていうのが、私の課題にしっくり来るなと思ってインプロをはじめました。

も)確かに、ハウツー本ってちょっとずれるかもね。

み)そう。話の構造などのテクニックの一個前、最初のところ・マインドみたいなところがやりたいなと思ってました。

一方通行だったコミュニケーションから、双方向に変化していった

も)実際に通ってみて、しっくり度合いはどうでした?

み)全然相手のこと観察できてなかったんだなということに初回くらいは驚いてました。本当に自分が思う相手の像に対していつも喋ってたんだなということを自覚しました。

も)それをどこで気付いたの?

み)プレゼントゲーム(※)ですね。

(※)プレゼントゲーム
ワークのひとつ。相手が喜びそうなものを架空で渡していき、嬉しかったら「ありがとう」と受け取り、ピンと来なかったら「ハッピーにNo」する。相手を喜ばせることや正直で傷付けないフィードバックなどを学ぶ。

最初は自分なかなかいい感じなのかなと思って好きなようにやってたんですよ。でも終わった時に、一緒にやってた相手が結局どんなものが好きだったか分かってないことに気付いたんですよ。他の人は「相手はこんなものが好きで、逆にこういうものには興味がなかった」というフィードバックをしていて。ちゃんと意図があってワークをしてたはずなのに、私は全然できてなかったんだなと思って。

やっぱり自分本位でしか相手を見てなかったんだなと。

も)ちゃんとYes / Noのフィードバックをされてたのに、自分の中に蓄積がなかったんだね。

み)そうなんですよ。相手がどんな人かを理解しながら進めているというよりは、ずっと一方通行に進めてた感じですね。

み)全期間を通して、みんなのフィードバックから学ぶことがとても多かったです。初回であゆみが、「自分はこう思ってこういう行動をしたんだけど、みんなは嬉しかったですか」と聞いていたことがあって、こういうフィードバックを初めて聞いたんです。自分がどうだった、こう思っただけじゃなくて、それに対して相手がどう思ったかまででフィードバックなんだなということを初めて知りました。

分かってるようで、ほんとにできてないんだなと思いました。

も)クラスが始まって、最初の3回は辛かったと言ってたし、私から見ても辛そうだなと思ってました。

み)ほんとに辛かったですよ。

も)なにが辛かったの?

み)きっかけは「次どうなるの」かなと思います。自分のペースで進めていくこととか、順番に指されて答えるとかはできるんですが、相手に合わせて自分を変化させること、関わっていくことができなかったんです。結局ワーク中一度も入れませんでした。

緊張してるのがみんなに伝わっていたとも思います。

も)緊張していたというより、「これはどういうことなんだろう」を考えている印象をもってました。

み)確かに。「みんなはどこに行きたいんだろう」みたいに、到達したい最終目的の可能性ばかり考えてしまって、実際にそれが欲しいタイミングには間に合わない、みたいなことが起きてました。

言いたいし、言えないし、みんな待ってくれているのも分かってるのに言えないのが辛かったです。

も)それが変わったきっかけはなんだったの?

み)4回目のクラスが始まった時に、みんなの顔見たら、「あれ、この人達怖い人じゃなくない」って急に思えたんですよ。3回目まで、できない自分に負い目を感じていたし、待たせてることに罪悪感を感じてたんです。でもふと、できなくても責めるような人たちじゃないなと思えました。

そのタイミングで、大喜利(※)をやったんですよ。それがドンピシャで。手を上げざるを得ないワークが自分の心境と相まって、とりあえずやってみようと思えましたね。

(※)大喜利
一般的な大喜利に即興性を持たせておこなうワーク。大喜利のお題に対して、答えが思いついてなくても手を挙げ、指された時に回答を口から出してみる。spontaneousに自分の思ったことを口にする体験をする。

も)なるほど!その日のワークがはまったんだね。その日はネガティブポリスとかやったね。

み)あれもいい経験でした。それまで意識してなかったけど、自分もみんなも物語の中ですぐネガティブになってて面白かったです。

似たワークで、質問禁止ゲーム(※)の時、入って一言目で質問して終わったこともありました。

(※)質問禁止ゲーム
インプロのシーンを、質問無しで進めていくゲーム。質問をしてしまったら、その場でシーンが強制終了になるか、シーンから理由を付けて出ていくなどの方法がある。シーンのことを自分で決めていく練習になる。

物語って、自分が質問してばっかりで相手に決めてもらうと、相手任せになる。お互い同じくらいアイデア出せないとつまんないし、見てる方もつまんないんだってことがわかりました。

やさしいクラスのメンバーは本当にやさしいよね。空気クラッシャーがいない(笑)いつもあんなもんなんですか?

も)空気感は特別優しかった気がするかな。

み)お互い初心者という安心感もあったんですかね。

も)確かに、アカデミーの初期にインタビューに答えてくれたみさとは、一緒に参加してる周りの人たちがすごすぎて萎縮してたって言ってた。あれは、キースインプロクラスだったけど。

み)それでいうと、レナパンも何年もやってる人かと思ってましたし、3回目くらいまで嫉妬してました。レナパンがあまりにも自由すぎて、ほんとに羨ましいって。ほんとに子どものように楽しむし、子どものように喜ぶし、子どものように怖がる。「なんなの、すごい」って。あんなに自由に振る舞える人を久々に見ました。

も)今はもう、嫉妬してないの?

み)今は、よき仲間です。ライバルかな。

今でもレナパンほど自由になれないですけどね。なんかうまくいっちゃうんですよね。周りをいい感じに巻き込んでくれて、みんなが楽しく終われる。いい影響を与えてくれてるなと思います。

も)私は最近キースクラスでみさとと一緒にワークすることがあるけど、一緒にやってて「めっちゃ楽しい」って思ったよ。みさとも、巻き込む巻き込まれるということができるようになってるんだと感じた。

み)確かに。巻き込まれ力みたいなのはついたなと思います。
これはうまくいえないですけど、自分がこうしたい、こういうストーリーでやりたいと思って一生懸命戻しちゃうみたいなことがあったんですけど、いい意味で「もうどうにでもなれ」と思えています。それだけで楽しくなりますもんね。

お互いの巻き込み力と巻き込まれ力がしっくり来た時って、なんとも言えない満足感がありますよね。シーンが上手くまとまってなくても、それはそれでいいみたいな。

も)3回目までのみさとからだいぶ変わったね。でも変わったきっかけが仲間との関係性の変化によるものだったことが素敵だなと思った。

み)ほんとに。1人で悩んでなんとかしなくちゃいけないメンバーじゃないよなって思えたんですよね。気付かないうちに、チームワークが構築されるようにうまくワークでもっていってくれてたんですかね。

相手と関わるためのフィードバックを学んだ

も)ワーク中に、「フィードバックってこういうことなんですね」ってみさとが言ったタイミングがあって、とても印象に残ってるんだけど、あれは何に気付いたの?

み)相手と関わるためのフィードバックってこういうことなんだってしっくり来た瞬間があるんですよ。

レナパンが「自分が自由にやりすぎかもしれない」と思ってて、こばさやも「自分のやりたいことをやって、みんなの機会を奪ってしまったかもしれないけどどう?」とお互いに確認しあっていて。

本当に、相手がどう思っているのかは聞かないとわからないんだな。言葉にしてフィードバックしないとわからないんだなということを痛感しました。

だからきっと、自分の目線も変わってたのかもしれないですね。相手がどう思っているのか知りたいという興味の目を向けるようになっていたのかもしれないです。

も)私もそう思った。相手がどう思ってるのか知ろうとしたから、そこにいる人が怖くないことを受け取れたのかも。

み)今は、相手がどう思ってるのか知りたいし、知った上でもっといいシーンを作るために行動していきたいと思いますね。

相手がどんなシーンが得意で、どんなシーンが苦手なのかとかも知れるとシーンを作りやすいですよね。

やさしいのメンバーとは、それこそプライベートな話はしないですが、フィードバックの濃厚さはすごくて。あの時間は全信頼をおいていました。

も)ちゃんとフィードバックをくれる、自分も受け取ってくれる、という信頼感が濃厚さを生むよね。

み)ああいう機会って私の周りにはなくて、とても新鮮でした。それがどれだけいいことかも知らなかったし。

も)実生活で変わったことはある?

み)仕事中のコミュニケーションのとり方は変わりましたね。フィードバックに良し悪しは別になくて、そこにフィードバックがあるのみ。だからもらったら嬉しいし、自分もするようになりました。

あとは最近新人の方と離す機会があって、リモートワークが不安だってことだったんですが、「仕事はフィードバックあるのみだから怖がる必要ないし、どんどん質問してもいいんだよ」と伝えられてます。

今日のインタビューとかも、これまでだったら2時間くらいワークのこと振り返って、ノートにメモって挑んでたんですけど、今日は飛び込みで入ってきました。軽く生きてこれてる気がします。

も)軽やかに色んなことができるのはとてもいいよね。他に印象に残ってることはある?

み)ショーの時にまゆたんがやった作家さんゲーム(※)が本当に大好きなんです。あそこにまゆたんらしさが全面に出ていて、さらにそれをみんなで盛り上げる、あの時間が本当に好きでした。

(※)作家さんゲーム
一人が作家役となり、物語を作っていくゲーム。途中でストーリーや展開がわからなくなったら、他のプレイヤーが編集者役として助言に来る。チームワークや助け合いながらストーリーを作っていくことを学ぶ。

も)すぐに助けを求めてくれるまゆたんがよかったよね。

み)見てる方としても、まゆたんの「う〜〜ん」が大好きなんですよ。あれがまゆたんらしさだなとも思うし。あれにみんなで乗っかっていけるのが楽しかったです。
 
それと、今までだと自分が出演したものとか恥ずかしくて見返すことなんかできなかったんです。でも、今回はショーを振り返って見ることができました。

それは、ほんとにあのショーが楽しかったからです。もう一回見たいなって普通に思えた。そう思わせてくれる、ほんとにいいチームだったなと思います。

最初は差があれど、ほんとに静かなメンバーでした。けど2ヶ月を通して、少しずつ自分を出してわかり合って、最後にあのショーができるチームになったんだなと思います。私だけ変わったんじゃなくて、全体を通してそうだったんだなと思います。

言葉にならないけど、感謝の気持ちがいっぱいです。

最後に

最初は自分ひとりで悶々としていたみさとですが、クラスのメンバーが行うフィードバックを通して、みんなと一緒に飛び込んで行けるようになったことを感じました。コミュニケーションでは、言い方、受け取り方などの表現方法も大切ですが、それ以上に、その中に生まれている関係性が重要だなと思います。その関係性を、濃厚なフィードバックを元に作っていったやさしいクラスの様子が思い出されます。皆さまも、ぜひこんな体験をしに来てください!

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1995年静岡県出身。埼玉大学にて教育を学びながら、ミュージカルや演劇活動を行う。その後出会ったインプロに教育的価値を感じ、公演制作や俳優のアシスタントとして普及活動を行なっている。
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