キースクラス参加者インタビューVol.2:さみー・みさと「自分の人生のストーリーもこういう風に止めてたんだ」

インプロアカデミーに参加してくださった方に感想をお伺いするインタビュー企画。今回はキースクラス(朝)に通ってくれたさみーとみさとにお話を聞きました!朝クラスを担当したなつみと事務局のめろが加わり、4人での座談会形式。二部構成の第二部です。第一部はこちら

み)みさと さ)さみー な)なつみ め)めろ

チームって悪くないと思えた

な)朝チームめちゃくちゃいいチームだったなって私も思ってるんですよ。だから、チームでできて良かったなって思うことって何かある?

さ)なつみとかが毎回「ここはチームなんだよ」って言ってくれてた。私はチームはわりと苦手っていうか、個人の責任は個人に返ってくるのが好きなタイプだって思ってたんだけど、ずーっとそれを言われてたら「あー、チームなんだー」とだんだん思えるようになった。

あと、マエストロの練習の時にゆうといずっちが1点を取った時、「あれば愛すべき1点なんだ」って言われたけど、そこでは何でかが全然分からなくて。「1点は1点でしょ」と。自分は3点くらいは取りたいな、5点じゃなくてもいいから、みたいな感じだったんですね。でも、クラスやってるうちに、ものごとって平たんだったら面白くないんだ、盛り上がったり下がったりみたいなことがあるから引き立つんだなっていうのが分かったんですね。だから、マエストロで一緒にシーンをした時に、いずっちがヨーグルトを持ってきて、「これは(1点を狙ってるな)」って思ったんですよ。そのまま、この世界観が面白いって思って続けてたらやっぱり1点をとって。そして、その1点が嬉しかったんですよ。もうそのあとは盛り上がって、超能力とかシーンもすごく良かったし。だから、朝クラスのマエストロは流れとしてすごく良かったんじゃないかなって思ってます。

朝クラスの良かったところは、1点を取ったことを笑ってあげられたりとか、去る時は笑顔で去ろうねっていうのを誰かが言ってくれたんだけど、それもすごく良かったなって思ったんです。

安心感の中でチャレンジできた

な)今回のマエストロクラスに通ってみて良かったなーって思う事ってある?

み)たくさんありすぎて!

な)そのたくさんを教えて!

み)サポートと言えば、やっぱり忍翔となつみも。ほんと、若いのにお父さんとお母さんみたいなサポートをしてくれて、みんなをちゃんと見てくれてるなっていう安心感とかがあった。例えば、なんか言いたそうな人がいたら「なんかあった?」って聞くとか、敏感に察知してくれてサポートしてくれて素晴らしいなと思って。なんか安心感の中チャレンジさせてくれたっていう感じがします。

な)安心感があったっていうのはすごく嬉しいなと思って。キース自身も、プレイヤーとか受けてる人たちが安心できる環境、失敗が安心してできる環境を整えてくれる人だから、私と忍翔が少しでもそれができてたなら嬉しい。

み)毎回最初に前回の振り返りと、今自分が気づいてることを言っていくじゃないですか。そういう時に、大体自分の課題とか、こういうとこがうまくいってないみたいなことを言うんですが、(それに対して)「キースのマインドでこういうのがあってね」と、間接的にその人が学べる、そしてそれを説き伏せるじゃなく「それで良かったんだ、そういう段階なんだ」っていうことを気づかせてくれる答えがありがたかった。

な)確かに忍翔は、アイデアを思いつく→出せる→捨てられるって言う段階があるんだって話はしてたね。

み)だから、「みんなみたいに出せない」ってすごい悩んでいたのが「そっか、最初は出せないで普通なんだ」って自分を責めなくて済んだと言うか。それは別の人たちに対してもしてましたよね。「こういうところがうまくいかない」とか言った人に対して、「それはインプロバイザーとしての成長の証だよー」とか。そういうコメントひとつひとつが、すごい優しいなあと思って。

め)わかるなー!私もまだインプロを始めて一年半とかだから、経験値があるプレイヤーが遊びまくってるシーンとか見ると「すごいなー、いいなー」って思ったりとか、あと自分が出すフィードバックが薄いなって思ったりとか私も思うことあるんだけど、その度に「これはこうだよ」って言ってくれる忍翔さんだったりとか、それで安心できることってあるなと思います。

み)その経験値が違う人たちが一緒に学ぶっていうことが、最初はすごく比べちゃったりしてきついなと思ったんです。でも、チームで作り上げるっていうところがちゃんとわかってきて、「助けてもらえばいいんだ」いうことがちゃんとわかると、経験値がある人がいてくれてよかったって思って、チームとして学ぶっていうことが腑に落ちた感じがありました。

な)まさにマエストロのよさって感じだね。

め)全く同じこと言おうと思ってた!さみーも初めは迷惑かけてないかなって思ってたんですもんね。

さ)でも、それは最後まで残ってたかもしれない。本当は超能力とか、無計画強盗みたいな感じで、初心者じゃなかったら頂上発進できてたかもしれないところが、初心者相手な感じになってないかっていうのは気になってた。それでも「しょうがないじゃん、そういうディレクション受けちゃったんだし!私のせいじゃないもん!文句があるなら忍翔に言って」みたいに開き直ってました。

人生に退屈している人におすすめのクラス

な)もう1つ聞きたいことがあって、10月以降にこうやってまたマエストロやれるクラスをやりたいなと思ってて、初心者の人も経験者の人もいろんな人に集まってもらいたいなって思ってるんですよ。なので、このキースのクラスがどんな人に、どこがおすすめかっていうのは何かあるかな、と思って聞いてみたかったの。

み)基本的に誰でもおすすめできるとは思うんですけど、このクラスを受ける前の自分みたいな人っていう感じはしますね。失敗を怖がって行動できない人。

な)なんか嬉しいね。未来のみさとが過去のみさとにも受けると良いよって言いたくなるようなクラスでよかったなって。

み)すごく思う。素晴らしいクラスだからもうみんなにすすめたいですね。

あと、クラスの中ですごい気づいたのが、ストーリーを止めているとはどういうことなのかっていうのを知った時に、「自分の人生のストーリーもこういう風に止めてんだ」っていうのがあって。例えば、夫婦で味噌汁をずっと飲んでるシーンがずっと変わっていかないと退屈してくるよね。なんか起きて欲しくなるじゃん。それは自分でやっててもなんかつまんなくなってくるよね、それが止まってるって事だからっていう(説明を受けて)、私の人生もずっと味噌汁飲んでるところで止まってるかもって(気づいた)

なんか、ちょっと退屈だったんですよ。その原因はこれだと思って。やっぱり怖がって先に進めようとしてない感じが実生活でもあったんで、今は思い切ってストーリーを進める時だっていう(ことに気付いた)だから、ちょっと人生で退屈してる人とか(におすすめ)

な)面白いね!人生に退屈している人におすすめする!みさとはそれでちょっと変わったことがある?お味噌汁飲む以外のことが起きた?

み)ちょっとやってみたいなって思った事は思い切ってやってみようとか、結果を気にせずに。

め)うわー。インプロってすごいですね。

み)ほんとなんですよ。自分の人生も変えられるって言うのはすごいワークショップだなと思います。

な)なんか、鳥肌がたった。さみーはどう?

さ)私のオフラインは1回しか行ったことがないのでわからないんですけど、オンラインでやるのがすごいハードルが低かったです。移動しなくて済むとかクリックひとつで(できる)

そして、オンラインだからこそ全員の顔をずっと見てる時間が長かったので、だんだん見れば見るほど親しみが湧いてくることがあったんじゃないかなっていうふうにも思っています。今皆さんそれぞれ違うクラスとかに入ってるってtwitterとかで見ると「あぁこの人はこのクラス入ってるんだな」とか「もうちょっと先でもまた一緒になることがあったらもっと成長しててすごいんだろうなぁ」とかすごくそれが楽しみにして、ひとりひとりが私の脳内には今も全員います。

あとは、何かやる時に「この人だったらどうするかなー」とか考えます。その人のキャラクターが教えてくれることがあるので終わっちゃったけど終わっちゃってない感じ。

私は複数とかになるとちょっと人間関係でいじめられちゃったりとかいろんなことがあって、結果的に一人でやってるんですね。フリーでやってる人とかは最初にこのキースのクラスになったら、「チームって悪くはないんだな」ってことが分かるかなって思います。

みんな優しいって私は思ってるんだけど、その優しさっていうのはなつみとか忍翔とか、うつみくん、ひろきゅんが、ちゃんと「ここはバトルの場ではないし、こうなんか一言言う時とかも、自分を主語にして誰々が悪いと責めるんじゃないんだ」ってことを言ってくれてるからすごくいい場所になってるんじゃないかなっていうふうに思って。本当に技術を教えるだけのセミナーとか講師の先生が何もそういったことを言わないと、どうしてもマウントとかが始まっちゃって。そのうちできる人のところに皆が集まって初心者の人とか置いてかれちゃったりするんだけど、そんなことが全然ないクラスでした。

だから、初心者で飛び込む時には、もちろん色々葛藤はあると思うけど、飛び込んでも大丈夫な環境は用意されてるという風に思います。

な)後押しだね。行きたかったけどどうしようって思ってた人への後押しだなって思った。今日は時間を作ってお話してくれてありがとう!このクラスは何度通っても学びがあるクラスにしようと思ってるので、また来てくれたら嬉しいと思います。

最後に。インタビュー後の感想

色んな葛藤を抱えながらも、最後にはチームの良さや自分の人生についてなど、これまで知らなかったことを発見してくれた2人。この話を聞いて、私もインプロ始めたばかりの頃、毎回衝撃の連続だったことを思い出しました。学校教育から出たあとは、どこにいっても経験値の異なるメンバーで組織が構成されていることが多いと思います。そんな中で、「経験者の足を引っ張ってはまずい」とか「この中で勝ち上がらねば」と考えながら過ごすことはとてもしんどいこと。このキースクラスを通して、仲間と協力することの良さを感じてくれる人が、少しでも増えたらいいなと思っています。

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大学にてミュージカルや演劇活動をスタート。会社員時代に出会ったインプロに教育的価値を感じ、独立後、個人で活動しているインプロバイザー(パフォーマー・芸術家)を支援する活動をしながら、インプロ団体の経営に参画。
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