キースクラス参加者インタビュー:みさと・あべちゃんVol.1「人生において大切なことばっかりだった」

インプロアカデミーに参加してくださった方に感想をお伺いするインタビュー企画。今回はキースクラスに通ってくれたみさととあべちゃん!同じクラスに参加していた事務局・夢路がお話を聞きました。

み)みさと あ)あべちゃん め)めろ

初心者のあべちゃんと2期連続参加のみさと

め)インタビューを引き受けてくれてありがとうございます!早速ですが、あべちゃんは何でインプロ通おうと思ったか教えてもらっていいですか。

あ)私はそもそもめろの本当に普通に友達。めろのインプロショーを見に行ってインプロというものを知りました。そこで、インプロ面白いなと、毎回すごく楽しく帰ってきたし、オンラインでも楽しかった。と同時に、私にはできなそうだなぁとか、勇気が入りそうだなとか(感じてた)。そんな中、めろから突如(やってみないって)誘われたんですよ。

め)突如ね!笑

あ)そう!「ちょっとやってみない?」って言われて。私はずっと見る専だったんです。人前で何かやるのも苦手だし、演劇も好きだけど自分がやるって思えなかった。だからめろに「怖い」って言ったら、「怖いってことは何かを始めようと自分が思ってる証拠だから!今申し込んで!」って言われて。

め)完全に押し売りしましたね。

あ)私もなんか怖いけど、「楽しそうだな、やってみたいな」って気持ちとか、ちょっと背中押して欲しいみたいな気持ちがあったみたいで、ちゃんとその場で申し込みました。

め)ありがとうね(笑)
みさとは前回始めた理由を聞いたんですが、今回2期連続で通ってくれているじゃないですか?連続で通おうと思った理由を教えてもらってもいいですか?

み)やっぱり1期目でも苦しみながらもすごい自分の成長を感じたんで、続けていくとどんどん自分のクセがわかって、より自由になれるものなんだなって思ったから続けたいなと思いました。

め)みさとの苦しみは1期目のインタビューで赤裸々に語ってくれてます。

あ)めっちゃ読んでます!味噌汁飲んでるだけのシーンみたいにみさとの人生もなってるってやつ。あれもちょっときっかけだったかも。

み)そう、人生がちょっとつまんなくなってた。

あ)それ読んで「そんなに変わるの!?」と思って。

め)1期から見てて思うのは、みさとがすごく明るくなったってこと。

み)自分も2期を受けてみて、自然に変わっていったっていうのに気がつきました。1期の時は緊張し過ぎて。あと参加者にベテランが多くて「みんなすごすぎる!」って感じてた。

め)感想とかもね。

み)そう!言ってることがわかんなくて「やべえ場違いすぎる」って。

め)そんなことはないんだけどね。

み)そう。最後の方には、それぞれの段階があって、段階が違う人がいる中でこそ学べることがあるんだってことがわかるようになったんだけど、最初の方は人と比べちゃって。

め)今回はそれに比べてビギナーっていうか、初心者が多かったなと思うんだけど、あべちゃんはみさとの1期みたいなことはあった?

あ)私は1番何もやってなかったからできなくて当然みたいな、ちょっと気楽さが逆にあったかも。初心者っていう免罪符みたいな。だから割と気楽にやってました。「もっとできたかな〜」というプチ反省会はしてたけどね。

クラスで印象に残ってることは?

め)このクラスで印象に残ってることってある?

あ)とにかくインプロが初めてで何もかも新鮮っていう感じだったから、印象に残ってることというより全体を通して学んだことって感じなんだけど、マエストロのスピリットを教えてもらうじゃん?遊び心とかポジティブでいる、正直である、失敗することを学ぶとか。そういうのって人生においてもめっちゃ大事なことばっかじゃんって思ってて。

マエストロのスピリット(マエストロを実施する上で大切な考え方)
・遊び心
・パートナーをサポートし、パートナーのアイデアを大事にする
・リスクを取る
・正直である・傷つきやすくある(vulnerability)
・ポジティブでいる
・潔く、いい感じで(good-naturedly)失敗することを学ぶ
・チームワーク
・余計なことをする(Misbehavior)

それを言葉で聞くだけだと(自分に)落ちてこないんだけど、それを実際にすぐに実践できるのが大きかったなと思ってる。

正直でいるとか、潔く失敗するのがいいよとか、頭ではふんふんってわかってもなかなかそれって自分に落ちてこないと思ってて。でもそれをクラスですぐに実践する。「まずは失敗してみよう」とか「まずは自分に正直に言ってみよう」とか。大事にすることをすぐに試せる環境が、私にとってはすごい面白くて、結構楽しかったな。

め)確かに『体験できる』っていうのが1つポイントかもね。実際にやってみて、これ難しかったなとかハードルがあったなってことある?

あ)相手をサポートするっていうのがあるじゃん。私は自分のことでいっぱいいっぱいになってて、相手のことを知って、相手のためにみたいなところを考えるのが難しかったな。そういう余裕のあるところまで全然たどり着けず、とりあえずくるものに立ち向かう、みたいなのでしかいられなかったな。

他のみんなは、毎回「相手に良い時間を与えたい」とかを授業の振り返りとかで言ってて。そういうとこまで私も行きたいなとは思いつつ、やっぱり難しかったかな。

め)自分の経験とか余裕とかに関係してくるよね。

あ)そう!どうしてみんなその次元までいけるんだって思ってた。

み)でも私はそれを2期連続で受けてみてわかった。1期目は本当に自分のことで毎回いっぱいいっぱいすぎて、終わったあととかすごいへこむし。自分の世界の中で格闘してる感じがすごかった。

でも2期目の時は、自分を責めるっていうクセがすごい減った。自分のレベルで次の一歩をチャレンジできた。自分にプレッシャーをかけることが減って、その分周りが見えるようになったっていうのはすごい変化だったかな。

それに気付いたのは、2期目で初めての人のフィードバックを聞いてた時。「それ私も1期の時思ってたけど、今期はそこまで思ってないな」とか。そこで初めて自然に変わってることに気付いた。

あ)めっちゃいいね!

み)だから、回数重ねていくうちにどんどん自由になるって言うのはそういうことなんだって感じたな。

め)フィードバックがあったから気付いたってのめっちゃ素敵だなぁと思った。各々は自分のためにフィードバックしてるけど、それがみさとにとっても学びになったってことじゃん。

あ)私から見たら、みさとは毎回すごい楽しそうだし、めっちゃあったかくサポートしてくれてるなみたいな印象だよ。1番印象的だったのは下ネタのシーン!

み)あれ楽しかったね!もうあべちゃんが困ってるのがめっちゃ可愛くてさ。あれで自分のS性に気付いた。もっと困らせたいみたいなね。

あ)あのみさとの投げ込みでめっちゃ話進んだから、困ったけどいいプレゼントだったなぁ。そういう感じで「すごくサポートしてくれるなぁ」とはすごい感じてて、安心感がありました。

み)自分では1期の時にベテランの人たちがすごいビギナーをサポートしてくれて、「やっぱすげぇな」って思ってた。そんな中で2期になったら、なつみに「今度はみさとがサポートする立場になるんだろうね」って言われた。その時はまだそんなレベルじゃないと思ったんだけど、別にサポートしてるつもりはなくても、ちょこっと出た余裕でリスクを取れるようになってて、結果的に今みたいにあべちゃんはサポートされたって感じたんだろうね。してるつもりはなかったけど。

あ)私は、シーンの中で苦し紛れに出した一言でなんかちょっと進んだりとかすることがめっちゃ楽しかった。

自分のアイディアに責任を持たない(という)言葉がめっちゃ衝撃で。インプロって自分であらかじめ決めるんだろうな、道筋とかを決めて自分で先まで考えてやるのかなって勝手に想像してた。でもそうではなかったから「そんなちょっとしたアイデアでいいの?」って(驚いた)。自分の出したアイディアをいいか悪いか決めるのは相手だからとりあえず渡せばいいみたいな考えがめっちゃくちゃ新鮮で、それでちょっと楽になった。とりあえず出せば、口を開けばなんかになるかもしれないみたいなことでちょっと前向きになれたりとかもした。

め)みさとは難しかったところとかある?

み)私は、途中のワークで(本番に出れない)カズをマエストロにしようっていう回があってさ。それを意識しすぎると逆に不自由になっちゃって。カズを引き立てようとして自分が引っ込みすぎて。結局自由なオファーが出来なくなっちゃった。だから、これをやろうって意識しすぎると逆に自分が不自由になりやすいなっていうこと(を感じた)。意識しても自由でいられる人もいると思うけど。

め)相手を輝かせるために自分が引っ込むって選択をしたんだね。あべちゃんが言ってた、自分を困らせたアイデアが結果的にサポートだったって話と同じで、相手を輝かせる方法って本当はたくさんあるよね。それこそシーンを思いっきり進めることとか追い込んであげることとか。

み)そうだよね。

め)いやー、インプロ全員やって欲しいなって思うよね!

あ)人生の大事なことめっちゃ詰まってて面白かった。

め)インプロって人生だなって感じてる、だから終わりがないんだろうな。

あ)演劇とか長くやってる人、例えばカズさんとかはベテランだと思うんだけどさ、そういう人にはその人なりの課題があって、私には私なりの課題みたいのがあるんだなって思う。

め)講師のなつみおしょうも今なおワークショップ受けてレベルアップを目指してるからね。

初めてインプロのマインドに触れて衝撃を受けたあべちゃんと、連続で受けたことで自然と変わっている自分を発見したみさと。同じワークを受けながら、それぞれの段階で必要な気付きや学びがされていたことを感じました。毎度ですが、第二弾に続きます。次回は講師2人のことやキースクラスのメンバーとの交流について触れていきます。お楽しみに!

大学にてミュージカルや演劇活動をスタート。会社員時代に出会ったインプロに教育的価値を感じ、独立後、個人で活動しているインプロバイザー(パフォーマー・芸術家)を支援する活動をしながら、インプロ団体の経営に参画。
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